タイヤのネット販売で欧州最大手の独デルティコムの業績が好調だ。株式を市場に公開した2006年から4年間で売上高は2倍に拡大した。同社のフランク・シューハルト財務担当取締役はdpa-AFX通信の問い合わせに対し、今後さらに売上高を2倍に伸ばすることは十分に可能との見解を示している。
\同社の2010年1-3月期の売上高は前年同期比45.9%増の7,450万ユーロに拡大した。冬用タイヤの販売が好調だったことが好業績の主因。営業利益(EBIT)も590万ユーロとなり、前年同期の260万ユーロから2倍以上に伸びた。同社は2010年通期の売上高利益率(EBITベース)で8%を見込んでいる。
\ネット販売では店舗の維持費や店員コストがかからないため、低価格で商品を販売できる利点がある。デルティコムは店舗より20~25%安い価格でタイヤを販売している。競合は多いものの、複数国でネット販売をしている事業者は少なく、同社のタイヤのネット販売におけるシェアは欧州で70%に上るという。デルティコムの従業員数は約100人、欧州を中心に世界35カ国でネット販売を展開している。
\欧州域外では米国にも進出しているが、シューハルト取締役によると、事業規模はまだ小さい。同社ではインターネットの普及率が高い国で事業拡大のチャンスがあるとの考えから、ブラジルや中国への進出については「時期尚早」と見ているという。
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