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2010/8/6

一般・技術・その他 (旧)

2020年以降も90%以上が鉛酸蓄電池を搭載=墺メーカー

この記事の要約

電気自動車やリチウムイオン電池に関する取り組みが自動車部品メーカーの間で活発化する中、自動車用バッテリーを生産するオーストリアのバナーでは、2020年以降も乗用車の90%以上が鉛酸蓄電池を搭載していると予想している。同社 […]

電気自動車やリチウムイオン電池に関する取り組みが自動車部品メーカーの間で活発化する中、自動車用バッテリーを生産するオーストリアのバナーでは、2020年以降も乗用車の90%以上が鉛酸蓄電池を搭載していると予想している。同社のトーマス・バーヴァルト社長(技術担当)によると、鉛酸蓄電池は原材料となる資源が豊富であるほか、部材の95%以上がリサイクルできる利点がある。

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鉛酸蓄電池をさらに発展させたAGM(アブソーブドグラスマット)電池は、鉛酸蓄電池よりも高い負荷に耐えられるため、アイドリングストップシステムやブレーキエネルギー回生システムに対応できる。

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バナーはすでに3年前から独高級車メーカーBMWの「3シリーズ」にAGMバッテリーを供給している。2009年秋からはボルボのベルギー工場(ヘント)にもAGMバッテリーを納入している。同社のAGMバッテリーの出荷規模は今年約30万個となる見通し。バーヴァルト社長は、2012年には2倍に拡大すると予想している。

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バナーでは2010年に約1,500万ユーロを投じて製造設備や倉庫の収納能力を増強する。また、AGM技術の改良に向けたプロジェクトも数多く予定している。特にサイクル寿命の向上に開発の重点を置いているという。

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性能向上やセルのデザイン改善などにより、鉛酸蓄電池はマイルドハイブリッドシステムにも対応できるようになると見込んでいる。

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