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2010/8/13

企業情報 - 部品メーカー

独ボイゼン、商用車向け排ガス浄化システム事業に参入へ

この記事の要約

ドイツの排ガス浄化システムメーカー、フリードリヒ・ボイゼンは2011年から商用車向けの排ガス浄化システム事業に参入する計画だ。同社のロルフ・ガイゼル社長がこのほど明らかにした。エンジンのダウンサイズ化の動きを受けて乗用車 […]

ドイツの排ガス浄化システムメーカー、フリードリヒ・ボイゼンは2011年から商用車向けの排ガス浄化システム事業に参入する計画だ。同社のロルフ・ガイゼル社長がこのほど明らかにした。エンジンのダウンサイズ化の動きを受けて乗用車向けの事業が先細りする見通しのためで、さらに、自動車以外の事業に参入する準備も進めているという。6日付の独業界紙『オートモビルボッヘ』などが報じた。

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乗用車メーカーは燃費改善や二酸化炭素(CO2)排出量の削減を強化するためエンジンの小型化を進めており、ボイゼンでは排ガス処理システムの付加価値が相対的に縮小すると見込んでいる。同業ではすでに独エーベルスペッヒャーや仏フォルシア、米テネコなどが商用車向け事業を強化している。

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将来、電気自動車の普及が進めば、従来の内燃エンジンに搭載する排ガス処理システムの需要は後退する見通し。ガイゼル社長は今後について、電気自動車向け事業に参入する計画はないとし、非自動車事業への参入に向けた研究開発投資を強化しているとしている。

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■ 2009年通期は利益確保

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同社の2009年通期の売上高は前年比1.7%減の6億3,400万ユーロに後退した。利益は公表していないものの、ガイゼル社長は、上半期の赤字を下半期で取り戻し、通期では黒字を確保したと説明。メルセデス・ベンツ「Eクラス」向けの新規受注を含むダイムラーとの取引が業績の支えとなり、大幅な減収減益は回避できたとしている。今期は売上高で7億ユーロ以上を見込んでいる。米国および中国市場の需要拡大が追い風となっており、両国に計1,500万ユーロを投資して生産能力を強化することを計画している。

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