自動車座席システム大手の独カイパー(カイザースラウタン)は8月26日、ブラジルのマウアー(サンパウロ近郊)に総額1,100万リアル(約500万ユーロ)を投じて建設していた新工場が完成し、開所式を行った。顧客に近い場所に生産拠点を設けることで部品供給体制を効率化する。同社のブラジル工場としてはサンパウロ、クリチバに続いて3カ所目となる。
\新工場の延べ床面積は1万6,000平方メートルで、これまでイピランガ(サンパウロ)工場で生産してきた乗用車向けシートシステムを移管する。今年5月からこれまでに12の生産ラインを新工場に移した。
\工場をマウアーに移転したのは、顧客の自動車メーカーの工場に迅速に部品を供給する体制を整えるため。同社によると、新工場は先に完成した環状道路に近い場所にある。自動車メーカーの工場までの搬送時間はこれまでの最大2時間から20分に短縮し、ジャスト・イン・タイム供給が可能になった。
\新工場への生産移管後もイピランガ工場は閉鎖せず存続させる。将来的には同工場では座席用部品、工具、穿孔・プレス部品などを生産する計画だ。
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