自動車の内装部品などを製造する独ロイム・グループ(バーデン・ヴュルテンベルク州ハルトハイム市)は8月25日、モースバッハ区裁判所に会社更生手続きの適用を申請した。投資家の出資計画が白紙撤回されたことなどで資金繰りに行き詰り、破たんに追い込まれた。今後は管財人のもとで再建を目指す。
\ロイムは1896年の創業で、自動車向けの高級内装部品や家電部品などを製造してきた。国内4カ所に工場があり、従業員数は250人の臨時雇用を含め1,013人。自動車関連ではアウディ、フォルクスワーゲン、ポルシェ、メルセデス、BMW、ロールスロイス、オペルなどと取引関係にある。同社は金融危機に端を発する景気悪化で受注が激減し、業績が急速に悪化。2008年にはハルトハイムの本社工場で従業員100人を削減した。
\同社の暫定管財人に任命されたヴィンカー氏は、最大の問題は流動資金の確保としながらも、これまでの実績やさまざまな分野で独自の地位を築いていることなどから、再建の見通しは比較的明るいとの見解を示している。
\