独自動車大手のダイムラーは9月18日から、自動車の相乗りを仲介するサービス「car2gether」のパイロットプロジェクトをドイツのウルム市でスタートする。期間は2011年7月まで。利用者の反応をみて事業化するかどうか検討する。今年10~12月には国内の別の都市でもパイロットプロジェクトを開始する予定。
\「car2gether」では、インターネットまたはスマートフォン上で相乗りの希望者を仲介する。利用者はオンライン上で登録し、写真やプロフィールを入力する必要がある。走行時間に応じて料金を算出する方式で、パイロットプロジェクトでは1分当たり9.5セントをドライバーに支払うことになっているが、将来は電子決済システムを導入する計画という。
\ダイムラーは「car2gether」を事業化した際には、仲介料や広告掲載などから収益を得る方針だが、パイロットプロジェクでは仲介料金を設けない。まずは収益よりも利用状況や消費者ニーズを把握するのが目的という。
\ドイツでは若い世代を中心に自家用車を持たない人が増えている。その一方でダイムラーは、柔軟で快適かつ手頃な値段の移動手段を求めるニーズは依然として存在するとの見方から、新しいモビリティーの可能性を模索している。
\ダイムラーは、ウルム市でこれまでにカーシェアリングサービス「car2go」をスタートさせている。「car2go」は超小型車ブランド、スマートの「フォーツー」を市内に200台配置し、予約なしでいつでも利用できるシステム。利用後は市内のカーシェアリングステーションに返却するほか、市内の無料の路上駐車スペースに乗り捨てることもできる。
\「car2gether」では、相乗り希望者が見つからないことを想定し、ウエブ上で「car2go」のスマートの配置場所を表示したり、タクシー会社に連絡できるサービスも提供する。
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