スウェーデンの自動車安全システム大手オートリブは8日、ブラジル・サンパウロ近郊のタウバテ工場にエアバッグ・インフレーターの生産棟を新設すると発表した。2011年から同国で自動車安全に関する新規制が施行されることを受け、インフレーター需要の増加に対応するのが狙い。
\ブラジルでは11年から段階的に運転席と助手席用のフロントエアバッグを装備することが求めており、13年までに全ての新車に義務付けられる。オートリブはタウバテ工場でエアバッグを生産しているが、インフレーターは米国と欧州の自社工場から輸入している。しかし、新規制の導入でエアバッグの需要が急速に拡大すると予想され、インフレーターはエアバッグの生産コストの約半分を占めることから、現地生産が必要と判断した。
\インフレーター生産棟の床面積は2,100平方メートルで、投資額は800万米ドル。本格稼動すると、オートリブのインフレーター生産能力は7%増加するという。同社は現在、日本、中国、フランス、スウェーデン、ルーマニア、米国でインフレーターを生産しており、世界市場でのシェアは約35%に上る。
\オートリブによると、ブラジルの新車市場は今年、ドイツを抜いて世界4位に成長すると見られている。
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