独フォルクスワーゲン(VW)傘下の高級車メーカー、アウディは電気自動車(EV)の開発でVWグループの中でも独自路線を堅持する方針のもようだ。3日発行の『フィナンシャルタイムズ(ドイツ版、FTD)』紙が内部筋の情報として報じたところによると、親会社のVWはハイブリッド車と純粋なEVを開発し、グループ全体で駆動システムを統一する方向のため、グループ内で今後、対立が起こる可能性もある。
\アウディは2010年3月のジュネーブモーターショーにコンパクトカー「A1」をベースにしたコンセプトカー「A1 eトロン」を出展した。同モデルは電気モーターのみで約50kmを走行できるほか、レンジエクステンダー(航続距離延長装置)として発電用のロータリーエンジンを搭載しており、走行距離をさらに200km伸ばすことができる。
\ただ、FTD紙によると、同モデルの量産化についてはまだ最終決定されておらず、2月にも取締役会議で検討される見通し。また、ロータリーエンジンはマツダから調達する可能性があるという。
\ \■ アウディ、FTD紙の報道内容を否定
\ \FTD紙の報道を受けて、アウディの広報担当者は先ごろ『オートモーティブニュースヨーロッパ(ANE)』紙に対し、EVの開発をめぐり同社とVWの間に確執はないと否定した。
\ANE紙によると、アウディは2011年半ばまでにミュンヘンで「A1 eトロン」の実証走行試験を実施し、同結果を踏まえて量産化を決める方針という。
\