欧州自動車工業会(ACEA)のディーター・ツェッチェ会長(ダイムラー社長)は4日発行の独経済紙『ハンデルスブラット』の中で、欧州連合(EU)とインドの自由貿易協定(FTA)交渉について、自動車業界については交渉が前進していないと述べ、今春に妥結できない恐れもあるとの見解を示した。
\EUとインドは2007年にFTA交渉を開始。昨年12月にブリュッセルで開いた首脳会議では、2011年春の交渉妥結を目指す方針で合意した。
\同紙によると、インドでは高い輸入関税に加え、輸入に伴うその他の料金や規制などが欧州の自動車メーカーにとって市場参入の障壁となっており、輸入に100%以上のコスト負担が生じるケースもあるという。
\ツェッチェ会長は欧州委に対し、段階的にでも輸入関税を引き下げ、将来は撤廃を求めるべきとの考えを強調した。
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