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2011/2/18

総合 – 自動車産業ニュース

独自動車メーカー、空調機器の冷媒に「R1234yf」を採用

この記事の要約

独自動車メーカーはこのほど、カーエアコンに使用する冷媒として米国のハネウェルとデュポンが共同開発した「R1234yf」を採用することになった。独自動車工業会(VDA)が15日、明らかにした。\ 欧州連合(EU)は2011 […]

独自動車メーカーはこのほど、カーエアコンに使用する冷媒として米国のハネウェルとデュポンが共同開発した「R1234yf」を採用することになった。独自動車工業会(VDA)が15日、明らかにした。

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欧州連合(EU)は2011年から域内で販売される新型モデル(輸入車を含む)を対象に、地球温暖化係数(GWP)が150以下の冷媒を新車に装備するカーエアコンに使用することを義務付けている。カーエアコンの冷媒として代表的な代替フロン「HFC-134a(R134a)」はオゾン層の破壊作用が小さいという利点がある一方で、二酸化炭素(CO2)を大幅に上回る温暖化作用があり、京都議定書の規制対象になっている。EUは議定書に沿って2006年に、ハイドロフルオロカーボン(HFC)、パーフルオロカーボン(PFC)、六フッ化硫黄(SF6)の使用を規制する指令案を採択した。

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独自動車メーカーは2007年、二酸化炭素(CO2)を冷媒にした「R 744」を新冷媒として採用することを決めた。しかし、世界的に「R1234yf」を支持する傾向が強まり、研究により安全性にも問題ないことが確認されている。VDAによると、「R1234yf」は環境負荷の面でも少なくとも「R 744」と同水準を確保していることから、独自動車メーカーは世界的に支持の高い「R1234yf」の採用を決めた。

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「R 744」を利用するためには新たなカーエアコンを採用する必要があるため、コスト面でドイツの自動車メーカーに不利になることも決め手となった。「R1234yf」は一般の空調機器の冷媒として使用できる利点がある。

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