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2011/4/8

企業情報 - 自動車メーカー

独シーメンス、ダイムラーに電気モーター供給か=独紙

この記事の要約

独電機大手のシーメンスがダイムラーに電気自動車(EV)用の電気モーターを供給する可能性が強まっているもようだ。合弁会社を設立についても検討しており、交渉は近く合意に達する見通しという。4月2日付の独日刊紙『フランクフルタ […]

独電機大手のシーメンスがダイムラーに電気自動車(EV)用の電気モーターを供給する可能性が強まっているもようだ。合弁会社を設立についても検討しており、交渉は近く合意に達する見通しという。4月2日付の独日刊紙『フランクフルターアルゲマイネ』紙が業界筋から得た情報として報じた。

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ダイムラーは同紙の問い合わせに対し、「電気モーターの提携先についてはまだ決定していない」と説明。シーメンスは「複数の自動車メーカーと交渉しており、2011年夏から電気モーターの供給を開始する計画」と述べるにとどめ、ダイムラーとの協議については具体的なコメントを控えた。同紙によると、ダイムラーへの電気モーター供給については、独自動車部品大手のボッシュやコンティネンタル、米デルファイも受注に意欲を示している。

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同紙によると、ダイムラーのディーター・ツェッチェ社長は、超小型車ブランドのスマートとメルセデス・ベンツの小型車「Aクラス」向けのEV用電気モーターを外部から調達する方針を示す一方、従業員側は同方針に反対し、内製化による雇用確保を求めている。独自動車メーカーではフォルクスワーゲン(VW)が開発中の小型車「Up」向けの電気モーターをドイツのカッセル工場で生産する方針であることなどが背景にある。

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■ シーメンス、EV向け事業の拡大に意欲

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シーメンスはEV用基幹部品の事業拡大に意欲を示している。自動車関連ではこれまで、生産ラインの自動化技術や開発用ソフトウエアの供給が中心だった。エコカー向けでは、バス用のハイブリッドシステム、EV用の急速充電スタンド(決済システム内蔵)を開発しているが、今後は、EV用のトラクションモーターや制御システムなどの基幹部品にも事業の幅を広げていく計画。『フランクフルターアルゲマイネ』紙によると、同社はEV用二次電池関連の生産技術への参入も視野に入れているという。

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■ ダイムラー、ハイブリッド用電気モーターはベルリン工場で生産

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ダイムラーはハイブリッドシステム用の電気モーターに関してはすでに、ベルリンのマリーエンフェルデ工場で自社生産する方針を固めている。同工場では2012年から従業員50人を配置し、メルセデス・ベンツのハイブリッド車向けの電気モーターを生産する予定。

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