独自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)は4日、買収提案していた独商用車大手MANについて、同社の株式の過半数を取得したと発表した。規制当局の認可を得て買収手続きを完了し、MANを子会社化する。
\VWは普通株で約3,590万株、優先株で約16万5,000株を取得し、議決権ベースの出資比率を30.47%から55.90%へ、株式資本ベースで53.71%に引き上げた。
\VWは当初、議決権ベースの出資比率を35~40%に引き上げてMANの株主総会で過半数を確保し、経営の主導権を握ることを目指していたが、同目標を大幅に上回る結果となった。同結果を受けてVWは同社が筆頭株主であるスウェーデンの商用車大手スカニアとMAN、VWの商用車事業の連携を強化し、部材調達や研究開発、生産におけるシナジー効果を高めていく意向だ。
\出資比率の拡大が予想を上回った背景には、買い取り期間の5月31日~6月29日に、MANの株価がVWの提案した買い取り価格を下回ったため、ヘッジファンドが保有株を手放し利益確保に動いためと見られている。VWは現金で普通株1株当たり95ユーロ、優先株一株当たり59.90ユーロの買収案を提示していた。
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