欧州自動車産業情報、メーカーの動向、最新技術の情報を配信

2014/6/6

クローズアップ

ARENA2036

この記事の要約

自動車の軽量部材と新しい生産システムの研究に重点を置くドイツの産学連携プロジェクト。自動車誕生150周年となる2036年までを実施期間とする長期プロジェクトで未来の自動車を視野に入れている。 6月3日には、同プロジェクト […]

自動車の軽量部材と新しい生産システムの研究に重点を置くドイツの産学連携プロジェクト。自動車誕生150周年となる2036年までを実施期間とする長期プロジェクトで未来の自動車を視野に入れている。

6月3日には、同プロジェクトに参加するシュツットガルト大学のファイヒンゲンキャンパスで「ARENA2036」を正式にスタートするイベントが催された。

同プロジェクトでは、炭素繊維複合材(CFRP)や軽量な金属材料の研究のほか、断熱・遮音機能やセンサーシステムなどのさまざまな機能を軽量部材と組み合わせる研究などにも取り組む。また、ハイブリッド車や電気自動車、燃料電池車など様々なタイプの車種の生産を視野に入れ、生産コストの低減や、人とロボットが連携しながら生産できるような柔軟な生産システムの研究にも取り組む。

2013年7月から4つのプロジェクトを発足して作業を開始している。シュツットガルト大学のファイヒンゲンキャンパス内に、オフィス、実験室、生産スペースを備えたプロジェクト用の建物を新築し、2016年に入居する予定。建設投資はシュツットガルト大学のあるバーデン・ヴュルテンベルク州が負担し、無料でARENA2036に提供する。また、連邦教育研究省(BMBF)は同プロジェクトに、最大15年間、年200万ユーロを支援する。

同プロジェクトには、BASF(化学)、ボッシュ(自動車部品)、ダイムラー(自動車)、ドイツ航空宇宙研究センター(DLR)、ドイツ・デンクドルフ織物・繊維研究所(DITF)、フラウンホーファー研究所が参加しており、参加パートナーは今後5年間で約2,300万ユーロを共同で投資することが決まっている。3日のイベントではさらに、ベア・オートメーション(製造設備)など新たに2社がパートナーに加わることが発表された。

COMPANY |
CATEGORY |
KEYWORDS |