ドイツのフラウンホーファー物流・ロジスティクス研究所(IML)が開発中のボックス式保管システム。棚(ラック)を用いずにボックスを積み重ねて製品などを保管する仕組み。ボックスを両側から挟んで持ち上げるタイプの爪が上下にそれぞれ2つ付いたフォークリフトが必要な製品の入ったボックスがある場所まで移動し、上の爪で必要なボックスの上に重なっているボックスを持ち上げ、下の爪で必要なボックスを取り出す仕組み。
このシステムでは棚を必要としないため、保管場所のレイアウトを柔軟に変更することが可能で、ラックの設置費用も削減することができる。例えば、頻繁に必要となるボックスを一時的に別の場所に移動させたり、移動させたボックスの横をオープンにして通常のラックのように使用することもできる。
フォークリフトは無人運転で、IMLが開発したプロトタイプでは最大30キログラムの重量のボックスを持ち上げることができる。
また、フォークリフトをレンタル形式にすれば、クリスマスなどの繁盛期にフォークリフトの投入台数を一時的に増やすといった対応も可能になる。
IMLはドイツのハノーバーで5月31日~6月3日まで開催された国際イントラロジステック見本市「CeMAT(セマット)2016」にSAMのプロトタイプを出展した。
IMLでは、今後さらに開発を進めるため、産業パートナーを募集している。