ドイツ連邦教育研究省(BMBF)の支援を受けて実施した有機発光ダイオード(OLED)の共同研究開発プロジェクト。自動車、航空機、家電におけるOLED照明の実用化に向けたプロジェクトで、OLEDの材料メーカーからOLED照明を使用するアプリケーション分野のメーカーまでOLEDに関連する企業が参加した。
実施期間は2013年10月1日~2015年9月30日までの2年。プロジェクト予算1,040万ユーロのうちBMBFが約50%に相当する590万ユーロを支援した。
発光ダイオード(LED)が点状の光源であるのに対し、OLEDは面発光が可能になるため、デザインの柔軟性が高まる利点がある。その一方で、長寿命化、効率改善、発光密度の均一化などが課題となっている。
同プロジェクトは、フラウンホーファー研究所が調整役を務めた。同研究所からは、フラウンホーファー有機エレクトロニクス・電子ビーム・プラズマ技術研究所(FEP)およびフラウンホーファー有機材料・電子デバイス研究センター(COMEDD)が参加。産業界からは、有機材料メーカーのノバレッド、工業用成膜装置メーカーのフォンアルデンヌ、照明メーカーのオスラムに加え、アプリケーション分野からは、自動車大手のアウディ、自動車照明・電子部品大手のヘラー、航空機部品などを製造するディールが参加した。
また、同プロジェクト終了後の2016年1月には、米ラスベガスで開催された世界最大の家電見本市「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)」に、アウディがヘラー、オスラムと共同開発したテールランプのプロトタイプを出展した。