独自動車部品大手のZFフリードリヒスハーフェンが米デトロイトモーターショーで発表した電気自動車用のプラットフォーム。車軸や電気駆動装置、電動パワーステアリングを組み込んでいる。また、前車軸と後部車軸の間の床面が平らなため、同プラットフォームをベースに多様なデザインの電気自動車を製造できる。このプラットフォームは市街地で走行する電気自動車を想定しており、前車軸の操舵角は最大75度と大きく、スペースが限られている市街地で方向転換や駐車などの運転操作をしやすい特徴がある。
後部車軸のサスペンションには、エレクトリック・ツイストビーム(eTB)を採用した。左右の車輪近くにそれぞれ電気モーター(出力40kW)を配置しており、各電気モーターは1速トランスミッションと共にアルミニウム製ケースに収納されている。
前車軸のサスペンションには、ダブルウィシュボーン式サスペンションを採用した。電動パワーステアリングとの組み合わせにより、操舵角で最大75度を実現した。
また、電動ステアリングは、トルクベクタリング機能を装備しており、必要に応じて各電気モーターの駆動配分を個別に制御することができる。
さらに、ZFによると、このプラットフォームの制御システムは、高度な運転支援システムのインターフェースともなり、高度自動運転車や完全自動運転車の基盤としても活用できるという。