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2011/6/17

クローズアップ

「One Tonne Life」プロジェクト

この記事の要約

スウェーデンの住宅メーカーA-hus、電力大手のバッテンフォール、自動車大手のボルボ・カーズが主導する低炭素生活プロジェクト。ストックホルム近郊のヘッセルビュー(Hasselby)に建設したモデルハウスに両親と子供2人の […]

スウェーデンの住宅メーカーA-hus、電力大手のバッテンフォール、自動車大手のボルボ・カーズが主導する低炭素生活プロジェクト。ストックホルム近郊のヘッセルビュー(Hasselby)に建設したモデルハウスに両親と子供2人の4人家族が生活し、二酸化炭素(CO2)排出量を世界平均の1人あたり年約7トンから同1トンへ削減する目標にチャレンジした。

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同プロジェクトに参加したリンデルさん一家は6月13日に6カ月のモデル生活を終了。目標の1トンには届かなかったものの、平均値に比べ80%減の1.5トンを達成した。

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同プロジェクトでは、A-husが木製のエネルギー効率に優れたモデルハウスを建設。バッテンフォールは再生可能エネルギーのほか、電力消費をリアルタイムで計測するシステムなどを提供した。ボルボは開発中の電気自動車「C30 エレクトリック」を投入しプロジェクトを支援した。

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3社のほか、独電機大手のシーメンスは電力消費量の少ない家庭用電化製品を提供。また、スウェーデン小売大手のICAは、有機食品や地元産の食品購入や、廃棄物の処理方法などライフスタイルの見直しによるCO2削減方法などをアドバイスした。スウェーデンのチャルマース工科大学もCO2排出量の測定で協力している。

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同プロジェクトの最終結果を見ると、輸送と電力消費の2分野で大きなCO2削減効果が確認された。輸送ではボルボの電気自動車が大きく貢献した。同モデルは水力発電による電力を充電。モデルハウスでも水力発電などの再生可能エネルギーを利用した。

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スウェーデン政府は2020年までにCO2排出量を40%削減する目標を掲げている。アンドレアス・カールグレン環境省は今回のプロジェクトの結果を踏まえ、最新の技術やノウハウを活用すれば一般家庭でも政府の目標は達成できることが分かった、と述べ、その成果を評価している。

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