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2015/12/18

クローズアップ

クローズアップ<328>LithoRec II

この記事の要約

ドイツ連邦環境省(BMU)が支援する自動車用リチウムイオン電池のリサイクル技術の研究開発プロジェクト。先行して実施された「LithoRec」では、実験室レベルでリサイクル技術の研究が行われた。第2弾となる「LithoRe […]

ドイツ連邦環境省(BMU)が支援する自動車用リチウムイオン電池のリサイクル技術の研究開発プロジェクト。先行して実施された「LithoRec」では、実験室レベルでリサイクル技術の研究が行われた。第2弾となる「LithoRec II」では、「LithoRec」での研究成果をパイロットプラントで試験し、技術を改善・最適化することを目的とした。同プロジェクトでは、バッテリーシステムの75%以上をリサイクルできる技術を開発したという。

「LithoRec II」の実施期間は2012~2015年。ブラウンシュヴァイク工科大学では2015年12月11日、デモンストレーション用設備が稼働した。

プロジェクトには、ブラウンシュヴァイク工科大学、ミュンスター大学の2大学と、民間企業8社が参加している。

同プロジェクトでは、リチウムイオン電池の放電から解体、コバルト、ニッケル、リチウムなどの原材料の抽出まで一連の工程を対象としている。

例えば、リチウムイオン電池には様々な種類があり、形状や内部構造が異なるため、解体作業の全自動化が困難な問題がある。このため解体作業では、ブラウンシュヴァイク工科大学がロボットと手作業を組み合わせた工程を開発した。

ホソカワミクロン(大阪府枚方市)の独子会社であるホソカワアルピネは、バッテリーセルの粉砕、分類などの工程でプロジェクトに参加している。

民間企業からは、自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)、アウディのほか、ロックウッド・リチウム、エレクトロサイクリング、エイチ・シー・スタルク、ホソカワアルピネ、I+MEアクティア、ソルベイ・フルオラが参加している。

「LithoRec II」の参加企業・大学:

Rockwood Lithium GmbH(調整役)(フランクフルト)

Audi AG(インゴルシュタット)

Electrocycling GmbH(ゴスラー)

H. C. Starck GmbH(ゴスラー)

Hosokawa Alpine AG(アウグスブルク)

I+ME Actia GmbH(ブラウンシュヴァイク)

Solvay Fluor GmbH(ハノーバー)

Technische Universität Braunschweig(ブラウンシュヴァイク工科大学)

Westfälische Wilhelms-Universität Münster(ミュンスター大学)

Volkswagen AG(ヴォルフスブルク)

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