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2015/6/19

クローズアップ

マインド・センス

この記事の要約

印タタモーターズ傘下の英ジャガーランドローバー(JLR)が道路交通の安全向上に向け実施しているさまざまな安全技術の研究プロジェクトの一つ。JLRは、スポーツや医療、航空宇宙などの分野の技術を活用し、ドライバーの集中力や疲 […]

印タタモーターズ傘下の英ジャガーランドローバー(JLR)が道路交通の安全向上に向け実施しているさまざまな安全技術の研究プロジェクトの一つ。JLRは、スポーツや医療、航空宇宙などの分野の技術を活用し、ドライバーの集中力や疲労を検知するシステムの開発やアクセルペダルの震動や抵抗力によりドライバーに速度制限を警告する技術の開発などに取り組んでいる。

研究プロジェクト「マインド・センス」では、ドライバーの脳波からドライバーの注意散漫や眠気を分析する技術を開発している。脳波測定には通常、センサーの付いたヘッドバンドが用いられるが、JLRの研究チームはNASA(アメリカ航空宇宙局)や米国のボブスレーチームがすでに使用している、ハンドルのセンサーを通して手から脳波を検出する技術を活用している。手から純粋な脳波を測定するため、ソフトウエアで不要なノイズを除去しているという。

また、「ドライバー・ウェルネス・モニタリング」プロジェクトでは、医療用に開発されたセンサーをジャガー「XJ」のシートに組み込み、ドライバーの鼓動や呼吸による振動を検出する研究を実施している。同システムを通して例えば、ドライバーの急な健康状態の悪化やストレス度を分析することができる。また、ストレスを和らげるために例えば、照明やオーディオ、空調機器の設定を調整することもできる。

JLRはこのほか、ドライバーがオーディオやナビゲーションなどの車載機器を操作するスピードを速くし、道路から視線がそれる時間を短縮する研究にも取り組んでいる。車載カメラでドライバーの手の動きを観察し、ボタンや画面に触れる前にドライバーの意図を予測して操作を終える技術を研究している。

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