ZF AI & Cybersecurity Center

独自動車部品大手ZFフリードリヒスハーフェンが新たに設立した人工知能(AI)とサイバーセキュリティの技術センター(ZF AI & Cybersecurity Center)。ZFは3月12日、ドイツのザールブリュッケンに同センターを設立すると発表した。AI分野の研究をさらに強化するとともに、将来は同拠点を通してグループ全体のAI関連業務を調整・管理する。

また、ザールブリュッケンにあるドイツ人工知能研究センター(DFKI)やヘルムホルツ情報セキュリティセンター(CISPA)とも協力していく。

ザールブリュッケンの新拠点では従業員約100人の雇用を予定している。うち、約3分の2はAI分野、約3分の1はサイバーセキュリティ分野に重点を置いた人材を配置する計画。

ZFではすでに、フリードリヒスハーフェンにある本社の研究開発拠点や内外の拠点で、300人以上がAIやインダストリー4.0、サイバーセキュリティ分野の開発に従事している。これらの業務は将来、ザールブリュッケンの技術センター(ZF AI & Cybersecurity Center)で統括・補足して、世界のZFの事業分野に生かしていく。世界全体でAIプラットフォームを共有し、研究成果を既存のまたは新しいアプリケーション(用途)や製品、サービス、業務プロセスなどの開発・改善に生かしていく。

■ DFKIの共同出資者に

ZFは同日さらに、ドイツ人工知能研究センター(DFKI)の共同出資者になると発表した。DFKIには現在、27の企業・機関が共同出資している。ZFの手続きは2019年第2四半期に完了する見通しで、既存の共同出資者の承認が必要となる。

ZFは、自社のAI専門家、研究機関との協力、外部のIT企業の提携先との連携を通して、AI分野の競争力を強化していく方針を示している。ZFはAI分野では、エヌビディア(NVIDIA)、マイクロソフト、インテル・モービルアイと提携しているほか、開発サービス会社ASAPに資本参加している。

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