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2015/1/23

クローズアップ

ケムニッツ自動車研究所(CATI)

この記事の要約

ドイツのケムニッツ工科大学に新設された自動車研究所。2015年初めに業務を開始した。ドイツに3つある既存の大学付属自動車研究所とは異なる特徴を持つ研究所を目指している。具体的には、国際化、イノベーション、少子高齢化という […]

ドイツのケムニッツ工科大学に新設された自動車研究所。2015年初めに業務を開始した。ドイツに3つある既存の大学付属自動車研究所とは異なる特徴を持つ研究所を目指している。具体的には、国際化、イノベーション、少子高齢化という自動車産業が直面する3つの大きな課題に関わるテーマに重点を置く方針。また、自動車経済、自動車工場、自動車物流に関連した研究に取り組む計画であり、開発、試験、プロセスイノベーションの実用化などを重視している。

CATI はケムニッツ大学傘下の機関「TUCed(TU Chemnitz education)」に組み込まれた。TUCedでは、従業員の継続的な教育・スキルアップや学術界と産業界の連携に重点を置いている。また、ケムニッツ大学の経営・工場システム研究所(IBF)とも連携していく。

CATIの諮問員会には、独自動車工業会(VDA)、自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)とポルシェ、部品メーカーや物流会社の関係者が名を連ねている。産業界との協力により、現場の意見や経験も研究活動に反映させていく。

現在、計画している研究テーマは、◇(部品産業に重点を置いた)生産のデジタル化◇ドイツ自動車産業の国際化による業務への影響◇物流の自動化◇未来の自動車付加価値構造――などがある。また、産業界の代表が参加する諮問委員会からは、人材育成や従業員の継続的な研修に関する研究やサポートを求める声もあるという。

ドイツにはこれまで、大学付属の自動車研究センターとしては、◇デュースブルク・エッセン大学の自動車リサーチセンター(CAR)◇ニュルティンゲン=ガイスリンゲン経済環境大学の自動車経済研究所(IFA)◇ベルギッシュ・グラートバッハ経済専門大学(FHDW)のセンター・オブ・オートモーティブ・マネージメント(CAM)の3機関があった。

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