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リチウムイオン電池のアノード材料として高性能のシリコン・カーボン複合材料を開発するドイツの共同プロジェクト。ドイツのデュースブルク・エッセン大学(UDE)と特殊化学大手のエボニック・インダストリーズは、当該アノード材料を遅くとも2023年に市場投入できるようにする計画。ドイツ連邦経済・エネルギー省(BMWi)は当該プロジェクトに対し、3年間で総額230万ユーロを支援している。

リチウムイオン電池のアノード材料にはこれまで黒鉛(グラファイト)が使用されてきたが、容量と急速充電性能のさらなる改善が難しい状況にある。このため、UDEとエボニックはデュースブルクのキャンパスでグラファイトの代替材料の開発を進めてきた。この結果、炭素とシリコンの複合材料は、同じ量(ボリューム)でグラファイトを大きく上回る容量を確保できるうえ、長期的な安定性があり、急速充電も可能であることが分かった。

当該材料はすでに、実験レベルでは製造・加工工程が確立されており、今後は量産に向けた製造・加工技術の開発に取り組む。また、製造した粒子状の材料をペーストに加工し、銅箔にアノード材料として塗布する工程についても研究する。

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