2010/2/8

総合 –EUウオッチャー

EU・米首脳会議、オバマ大統領が欠席

この記事の要約

米国務省のフィリップ・ゴードン次官補は1日、オバマ大統領が5月24、25日にスペインで開かれる予定のEU・米定期首脳会議を欠席することを明らかにした。内政問題に集中せざるを得ない状況にあるためで、同次官補はオバマ大統領の […]

米国務省のフィリップ・ゴードン次官補は1日、オバマ大統領が5月24、25日にスペインで開かれる予定のEU・米定期首脳会議を欠席することを明らかにした。内政問題に集中せざるを得ない状況にあるためで、同次官補はオバマ大統領の昨年の欧州訪問が歴代大統領で年間最多の6度に上ったことを指摘し、対欧関係を重視していることを強調したが、EU内に波紋を広げている。

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オバマ大統領は医療保険改革、景気対策などの難問を抱える。また、支持率がこのところ低下しており、先のマサチューセッツ州上院補選で民主党が議席を失った。EUとの首脳会議欠席は、11月の中間選挙に向け、内政に専念したいという意向を反映したものとみられる。昨年4月にプラハで開かれたEUとの定期首脳会議が、加盟27カ国の首脳が参加した盛大な催しとなったものの、実質的な成果に乏しく、儀礼的な側面が大きかったことへの失望があるとの見方も出ている。

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オバマ大統領の首脳会議欠席は、とくに会議を主宰するEU議長国スペインや、同大統領と初対面するはずだったファンロンパイEU大統領にとって大きな痛手。欧州委員会の報道官は同日、「サミット(首脳会議)がサミットたる所以は、首脳が出席することだ」と失望感を示した。EU筋によると、首脳会議はオバマ大統領が出席しないため延期され、改めて日程を調整する見通しだ。

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