2010/3/8

欧州ビジネスウオッチ

英プルデンシャル、AIGのアジア生保部門を買収

この記事の要約

英保険大手プルデンシャルは1日、米保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)のアジア生命保険部門であるアメリカン・インターナショナル・アシュアランス(AIA)を買収することで合意したと発表した。買収総額は […]

英保険大手プルデンシャルは1日、米保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)のアジア生命保険部門であるアメリカン・インターナショナル・アシュアランス(AIA)を買収することで合意したと発表した。買収総額は355億ドル。これによりプルデンシャルは成長部門であるアジア事業を強化する。

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買収手続きは9月までに完了する見込み。買収代金のうち250億ドルは現金。残りの105億ドルはプルデンシャルの新株などで支払う。これに伴いAIGはプルデンシャル株式の11%を握る。プルデンシャルは買収資金調達のため200億ドルの株主割り当て増資を行うほか、50億ドル相当の債券を発行する。

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プルデンシャルは英国事業が先細りする一方で、アジア事業は急成長しており、2009年10-12月期にアジアでの売上高は42%増えた。AIA買収により香港、シンガポール、マレーシア、インドネシア、ベトナム、タイ、フィリピンで最大の生保会社となり、中国、インドでは外資系生保の最大手となる。

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金融危機で大打撃を受け、2008年に1,825億ドルの公的金融支援を受けたAIGは、その返済に売却益を充てる。

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