2010/3/29

環境・通信・その他

違法ダウンロードによる損失、欧州では年間100億ユーロ=ICC

この記事の要約

欧州でインターネットを使った音楽や映画、テレビ番組、ソフトウエアの違法なダウンロードによる関連業界の損失が2008年に100億ユーロに上ったことが、国際商工会議所(ICC)がこのほど発表した報告書で明らかになった。\ こ […]

欧州でインターネットを使った音楽や映画、テレビ番組、ソフトウエアの違法なダウンロードによる関連業界の損失が2008年に100億ユーロに上ったことが、国際商工会議所(ICC)がこのほど発表した報告書で明らかになった。

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これはEU各国や世界知的所有権機関(WIPO)、EU統計局ユーロスタットのデータからまとめたもの。報告書によれば、違法ダウンロードにより製造、卸売りも含めたクリエイティブ産業全体では18万5,000人以上の職が奪われたという。また、ウェブの違法トラフィックが年24%のペースで拡大を続けた場合、2015年に業界の損失額が2,400億ユーロに達し、120万人が職を失うと予想している。10代の若者の間では違法とは気づかずに気軽に友人との間で音楽や映画のファイルを交換しており、業界関係者は若者への教育の必要性を唱えている。

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フランスでは昨年、違法なダウンロードを規制するため、常習者に対して2回の警告を行った後、3回目に違反行為が確認された時点でインターネットの接続を切断する法案を可決した。しかし違憲審査機関である憲法評議会が同法を違憲とする判断を下したため、一部修正されて成立している。英国でも同様な規制を検討しているところだ。

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