2010/4/19

総合 –EUウオッチャー

マケドニアは「北マケドニア」ならOK、国名紛争でギリシャが妥協策提示

この記事の要約

マケドニアの国名をめぐる同国と隣国ギリシャの紛争で、ギリシャ側が妥協策として「北マケドニア」という国名なら認める方針であることが明らかになった。ディミトリス・ドルツァス外務副大臣が先ごろ国内メディアに語った。\ マケドニ […]

マケドニアの国名をめぐる同国と隣国ギリシャの紛争で、ギリシャ側が妥協策として「北マケドニア」という国名なら認める方針であることが明らかになった。ディミトリス・ドルツァス外務副大臣が先ごろ国内メディアに語った。

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マケドニアは1991年に旧ユーゴ連邦から独立した際、憲法で正式名称を「マケドニア共和国」としたが、ギリシャが古代ギリシャの英雄アレクサンダー大王の出身地である同地の名前を全面に出した国名に反発。両国は「マケドニア旧ユーゴスラビア共和国(FYROM)」を暫定名称とすることで合意しているが、最終的な名称をめぐって両国の対立が続き、マケドニアのEU加盟の大きな障害となっている。

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国名を単に「マケドニア」とすることに反対するギリシャ側は、国名に何らかの形で「マケドニア」という言葉を盛り込むことは受け入れると目されていたが、具体的に「北マケドニア」という名称に言及したのは初めて。ドルツァス外務副大臣は「“北マケドニア”という名称は、解決策としてふさわしい」と述べ、マケドニア側も合意するよう呼びかけた。

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マケドニアが2005年12月に加盟候補国として正式認定されたが、次のステップとなる加盟交渉開始は、ギリシャが国名問題を理由に拒否権を発動しているため見送られている。ギリシャ政府から具体的な解決策が示されたことは大きな前進で、マケドニア側の対応が注目される。

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