2010/5/17

総合 –EUウオッチャー

1-3月期のユーロ圏成長率、前期比0.2%

この記事の要約

EU統計局ユーロスタットが12日発表した2010年1-3月期のユーロ圏16カ国の域内総生産(GDP、実質ベースの速報値)は前期比0.2%増となり、ゼロ成長だった前の期から上向いた。財政危機で揺れるギリシャがマイナス成長と […]

EU統計局ユーロスタットが12日発表した2010年1-3月期のユーロ圏16カ国の域内総生産(GDP、実質ベースの速報値)は前期比0.2%増となり、ゼロ成長だった前の期から上向いた。財政危機で揺れるギリシャがマイナス成長となったものの、ドイツなど主要国の経済が輸出増加を追い風に伸び、プラス成長を記録した。ただ、成長率は米国の0.8%を大きく下回り、緩やかなペースにとどまっている。(表参照)

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ユーロ圏のGDPは前年同期比では0.5%増となり、前期の2.2%減から回復した。EU27カ国ベースのGDPは前期比0.2%増、前年同期比0.3%増だった。

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今回のGDP速報値はEU18カ国のデータに基づくもの。域内最大の経済国であるドイツは前期比0.2%増だった。独連邦統計局によると、冬季の厳しい寒さで建設業が落ち込んだものの、輸出と設備投資が好調で予想外のプラス成長となった。フランスは0.1%増。上げ幅は前期の0.5%を下回ったものの、輸出増に支えられてプラス成長となった。イタリアは0.5%増と、前期の0.1%減からプラス成長に転じた。また、ユーロ圏の主要国で唯一、マイナス成長が続いていたスペインが0.1%増となり、7四半期ぶりに景気後退から脱却した。一方、ギリシャは0.8%減となり、前期と同水準のマイナス成長だった。

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