2010/5/31

総合 –EUウオッチャー

OECD、ユーロ圏成長率を上方修正

この記事の要約

経済協力開発機構(OECD)は26日公表した加盟30カ国の最新経済見通しで、ユーロ圏の2010年の実質経済成長率を1.2%とし、前回予測(11月)の0.9%から0.3ポイント上方修正した。2011年についても1.7%から […]

経済協力開発機構(OECD)は26日公表した加盟30カ国の最新経済見通しで、ユーロ圏の2010年の実質経済成長率を1.2%とし、前回予測(11月)の0.9%から0.3ポイント上方修正した。2011年についても1.7%から1.8%に引き上げた。ただ、ギリシャ発の信用不安で金融市場が混乱していることを不安材料としており、いずれも日米と比べて低い水準にとどまった。

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加盟30カ国の予想成長率は2010年が2.7%、11年が2.8%。米国は両年とも3.2%、日本は10年が3%、11年が2%となっている。

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OECDは報告書で、ユーロ圏経済について「景気刺激策、国際貿易の復調、金融環境の好転により緩やかな回復が進んでいる」と指摘。ただし、「いくつかの周辺国で競争力や財政の健全性を取り戻すのが困難となっていることが、景気回復を複雑にする恐れがある」として、ギリシャなど南欧諸国の財政悪化問題が成長の大きな障害になりかねないとの懸念を示した。

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