2010/5/31

総合 –EUウオッチャー

ボスニア・アルバニアにビザ免除、欧州委が正式提案

この記事の要約

欧州委員会は27日、ボスニア・ヘルツェゴビナとアルバニアの2カ国について、市民がEUを旅行する際のビザ(査証)取得義務を免除することを正式提案した。同措置は加盟国と欧州議会の承認を経て、年内に実施される見込みだ。これによ […]

欧州委員会は27日、ボスニア・ヘルツェゴビナとアルバニアの2カ国について、市民がEUを旅行する際のビザ(査証)取得義務を免除することを正式提案した。同措置は加盟国と欧州議会の承認を経て、年内に実施される見込みだ。これにより両国の市民は、生体認証(バイオメトリック)パスポートの保有を条件に、英国とアイルランドを除くEU諸国およびノルウェー、アイスランド、スイスにビザなしで旅行することができるようになる。

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EUは昨年12月、EU加盟を目指すバルカン諸国のうちモンテネグロ、マケドニア、セルビアを対象に、市民がEU諸国など「シェンゲン協定」参加国を旅行する際のビザ取得義務を免除。ボスニアとアルバニアに関しては、生体認証パスポートを導入してないことなどを理由に、ビザ免除を見送った。

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しかし、欧州委はその後に両国が生体認証パスポートの導入や国境管理体制の強化など、ビザ免除基準の達成に向けた取り組みが進んだと評価。組織犯罪対策など一部の分野で、なお努力が必要と指摘しながらも、達成は時間の問題として、ビザ免除を認める判断を下した。マルムストロム委員(内務担当)によると、今秋にも正式決定となる見通しだ。

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両国のビザ免除が実現すると、バルカン諸国で同措置が適用されないのはコソボだけとなる。ただ、コソボはセルビアから一方的に独立したため、EUではスペインなど一部の国が国家認定していない。

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