2010/9/13

総合 –EUウオッチャー

「欧州債」でインフラ整備の財源確保、バローゾ欧州委員長が提唱

この記事の要約

欧州委員会のバローゾ委員長は7日、欧州議会本会議で演説し、EU域内におけるインフラ整備のための資金調達手段として「EUプロジェクト債」(欧州債)を発行する構想を明らかにした。計画の詳細は不明だが、欧州投資銀行(EIB)と […]

欧州委員会のバローゾ委員長は7日、欧州議会本会議で演説し、EU域内におけるインフラ整備のための資金調達手段として「EUプロジェクト債」(欧州債)を発行する構想を明らかにした。計画の詳細は不明だが、欧州投資銀行(EIB)と協力して幅広く資金を調達し、大規模インフラ事業を推進すると説明している。

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欧州債の構想は、米大統領の一般教書演説にならった初の「施政方針演説」の中で提案された。バローゾ委員長は演説で、EUが国際社会で影響力を維持するため、加盟国が経済や外交など主要分野で結束を強める必要があると強調した。経済面に関しては、加盟国の「断固たる行動」により、1年前と比べて状況は確実に改善されているものの、景気回復の速度は国によってばらつきが大きいと指摘。経済・財政政策での結束強化の具体策として欧州債の構想を打ち出した。

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同委員長は「欧州内の大規模インフラ事業を推進するため、新たな資金調達方法を模索しなければならない。欧州レベルで資金をプールしておけば重複を回避して加盟国の負担を減らすことが可能になり、高い投資効果を得ることができる」と述べた。

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