2010/9/13

競争法

SCジョンソンのサラ・リー事業買収、EUの審査対象に

この記事の要約

欧州委員会は8日、家庭用洗浄製品を手がける米SCジョンソンが米消費財大手サラ・リーの家庭用殺虫剤事業を買収する計画を調査に着手すると発表した。この取引はEU内の売上規模から審査の対象ではないものの、スペインなど6カ国が競 […]

欧州委員会は8日、家庭用洗浄製品を手がける米SCジョンソンが米消費財大手サラ・リーの家庭用殺虫剤事業を買収する計画を調査に着手すると発表した。この取引はEU内の売上規模から審査の対象ではないものの、スペインなど6カ国が競争上の懸念があるとして欧州委に調査を要請していた。

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SCジョンソンは今年6月、家庭用殺虫剤事業を1億5,350万ユーロで取得することでサラ・リーと合意していた。サラ・リーは食品・飲料事業に集中するため家庭用品事業の売却を進めており、SCジョンソンとの取引もその一環。しかしスペインのほかベルギーやチェコ、フランス、ギリシャ、イタリアの6カ国は、この取引がそれぞれの国内市場で競争を大きく阻害する可能性があるとして欧州委に調査に乗り出すよう求めていた。

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欧州委はこれとは別に、英蘭資本の食品・家庭用品大手ユニリーバがサラ・リーのシャワージェル事業と欧州洗剤事業を買収する計画について本格調査を進めている。10月22日までに結論を下す予定だ。なお欧州委は、米消費財大手プロクター&ギャンブルがサラ・リーの室内の空気浄化などエアケア事業を取得する計画については、すでに承認している。

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