2010/10/18

競争法

仏政府の音楽ダウンロード補助を承認、青少年向けに割引カードを発行

この記事の要約

欧州委員会は12日、仏政府が12~25歳のネット利用者を対象に、合法的な音楽のダウンロードに補助金を支給する制度を承認した。違法なダウンロードを食い止めるとともにネットで提供する音楽を拡大し価格を引き下げることを狙ったも […]

欧州委員会は12日、仏政府が12~25歳のネット利用者を対象に、合法的な音楽のダウンロードに補助金を支給する制度を承認した。違法なダウンロードを食い止めるとともにネットで提供する音楽を拡大し価格を引き下げることを狙ったもので、競争を阻害する可能性は低いうえ、一般的利益を促進させるというEUの公的支援ルールに沿っていると判断した。

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この制度では、ネットを利用する12~25歳の青少年向けに「カルト・ミュージック」というオンラインで音楽を購入するためのカードを提供する。50ユーロ分をダウンロードできるカードに対して政府が半額を補助するため25ユーロで購入できる。制度は2年間の予定で、カードの提供は1人当たり年1回に限っている。仏政府は発行量が年に100万枚程度に上ると見込んでいる。

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これにより若いうちから合法的に音楽をダウンロードする習慣を身につけさせることを目指すとともに、ウェブサイトの運営者に対しては音楽の購入価格の引き下げや利用者の契約期間の延長、カードの宣伝コストの負担を通じて制度への支援を求めている。また各運営者がこの制度から得られる金額の上限を500万ユーロとすることで独立系の業者や小規模な業者にも恩恵が及ぶことを狙っており、オンラインの音楽産業における文化の多元性や多様性の維持にも役立つ。このため欧州委は制度によってもたらされる利益のほうが、支援によって生じる可能性のある競争への弊害を大きく上回ると判断した。

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