2010/11/8

欧州ビジネスウオッチ

独州立銀2行の合併協議が中止に

この記事の要約

経営難にある独州立銀行ウェストLBとバイエルンLBは4日、6週間前から進めてきた合併協議を中止したと発表した。両行の合併は経営基盤の弱い州立銀業界の全面再編につながると期待されていただけに、政界内には失望感が広がっている […]

経営難にある独州立銀行ウェストLBとバイエルンLBは4日、6週間前から進めてきた合併協議を中止したと発表した。両行の合併は経営基盤の弱い州立銀業界の全面再編につながると期待されていただけに、政界内には失望感が広がっている。

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交渉はバイエルンLBの方から打ち切った。同行は合併のメリットよりも、経営難の2行の経営統合に伴うリスクの方が大きいと判断。出資者であるバイエルン州のゼーホーファー首相は「(バイエルンLBは)単独で十分にやっていける」と述べ、ウェストLBとの合併を強行する必要はないとの見解を示した。

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ウェストLBは今後、合併に向け新たな交渉先を模索する方針。同行は公的救済を受ける条件として欧州連合(EU)の欧州委員会から身売りないし合併を義務づけられており、売却期限は2011年末に設定されている。

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ウェストLBの出資者であるノルトライン・ヴェストファーレン州と同州の貯蓄銀行は他行との合併を目指している。身売りの場合は取引価格が低くなり、同行の救済にこれまで投じた資金を回収できない公算が高く、納税者負担が発生する恐れもあるためだ。

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