2010/11/15

総合 –EUウオッチャー

モンテネグロ、「裕福な外国人に市民権」計画を凍結

この記事の要約

EU加盟を目指すモンテネグロが、国内に多額の投資をした外国人に市民権を与える計画を凍結した。外務省高官が8日、AP通信に明らかにした。EUが域内のルールに抵触する恐れがあるとして難色を示したのを受けたもので、中止はしない […]

EU加盟を目指すモンテネグロが、国内に多額の投資をした外国人に市民権を与える計画を凍結した。外務省高官が8日、AP通信に明らかにした。EUが域内のルールに抵触する恐れがあるとして難色を示したのを受けたもので、中止はしないものの法制化の手続きを停止し、EU法に沿う方向に修正するとしている。

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モンテネグロ政府が打ち出した政策は、50万ユーロ相当を投資した裕福な外国人に無条件で市民権を与えるというもの。これに対してEUや国内の一部で、暗黒街の大物などいかがわしい人物を受け入れることになりかねないといった批判の声が出ていた。

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モンテネグロは現在、EUに加盟しておらず、必ずしもEUのルールに従う必要はないが、加盟交渉が始まると国内法とEU法の調和を迫られる。政府は「EU加盟国となることを目指す以上、その責任としてEUの意向を受け入れて市民権計画の手続きを停止した」(外務省高官)としている。

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