2010/11/29

産業・貿易

ロシアのWTO加盟交渉が妥結、輸出税など懸案事項で合意

この記事の要約

欧州委員会とロシア政府は24日に共同声明を発表し、ロシアの世界貿易機関(WTO)加盟に向けた二者間の交渉が妥結したと明らかにした。ロシアはすでに米国との協議でも妥結しており、来年中にはWTOに加盟する見込みが強まってきた […]

欧州委員会とロシア政府は24日に共同声明を発表し、ロシアの世界貿易機関(WTO)加盟に向けた二者間の交渉が妥結したと明らかにした。ロシアはすでに米国との協議でも妥結しており、来年中にはWTOに加盟する見込みが強まってきた。

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WTOに加盟するには全加盟国との2国間交渉をまとめなければならない。欧州委員会とロシア政府は、懸案となっていたロシアの材木など原材料に対する輸出税や鉄道料金で合意した。シュワロフ露第1副首相は「WTO加盟を批准した時点から輸出税の段階的に撤廃していく」と説明している。

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共同声明では、農業貿易や衛生植物検疫措置などの規制、自動車分野の投資制度が依然として課題として残されているものの、早急に解決できるとの自信を示した。シュワロフ副首相も来月7日のEUロシア首脳会談で合意に達するとの見通しを明らかにしている。ただ、WTO加盟国であるグルジアが依然として拒否を続けている。2008年にグルジア領内のアグバジアと南オセチアの独立をめぐってロシアとグルジアが武力衝突して以来、グルジアは両地域での通関管理ができなくなっており、この問題の解決を求めている。

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