2010/12/6

欧州ビジネスウオッチ

ABB、米モーター大手バルドーを買収

この記事の要約

スイスのエンジニアリング大手ABBは11月30日、産業用モーター大手の米バルドー・エレクトリックに対する株式公開買い付け(TOB)計画を発表した。米国の産業オートメーション市場で勢力を強化する狙い。TOBはバルドー経営陣 […]

スイスのエンジニアリング大手ABBは11月30日、産業用モーター大手の米バルドー・エレクトリックに対する株式公開買い付け(TOB)計画を発表した。米国の産業オートメーション市場で勢力を強化する狙い。TOBはバルドー経営陣の支持を得ており、買収手続きは来年第1四半期にも終了する見通しという。

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ABBはバルドーを1株当たり63.50ドルで買収する。これは29日の終値を40%余り上回る水準で、買収総額は最大42億ドルに達する。

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バルドーの2010年1-9月期の売上高は約13億ドル、営業利益は1億8,400万ドル。両社は製品分野や販売地域で重複が少ない。買収に伴い原料の共同調達や販売・事務コストの削減も実施するため、シナジー効果は年1億ドルを超える見通しという。

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ABBは買収を通した事業の拡大に積極的で、今年はエネルギー管理ソフト大手の米ベンティクスを10億ドル超で傘下に収めた。ホーガン社長は「資金にはなおゆとりがある」と述べ、産業オートメーション分野で新たな買収の機会をうかがっていることを明らかにした。

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