財政危機に直面するポルトガル政府は5日、6カ月物国債の入札を行い、5億ユーロを調達した。この起債は財政が悪化しているユーロ参加国では今年初めてのもので、投資家の需要を占う試金石として注目されていた。起債は成功したものの、利回りは前回の起債を大きく上回る水準となり、依然として信用不安がくすぶっていることをうかがわせる結果となった。
\ポルトガルの公債管理機関IGCPによると、6カ月物国債の平均落札利回りは3.686%。昨年9月の2.045%の2倍近い水準に膨らんだ。1年前の0.592%と比べると、6倍に相当する。
\ポルトガルは年内に200億ユーロの国債の償還期限を迎えるため、今後も償還資金調達のため国債を発行するが、利回りがさらに上昇すると市場での調達を断念し、ギリシャ、アイルランドに続いてEUと国際通貨基金(IMF)に緊急支援を要請せざるを得ない状況に追い込まれる可能性がある。
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