2011/2/14

環境・通信・その他

多機能携帯電話「共通充電器」が上期発売、事実上の国際標準に?

この記事の要約

EU域内で販売される携帯電話機の充電器を共通化する取り組みに関連して、欧州委員会は8日、主要電子機器メーカーの業界団体「デジタルヨーロッパ」が開発した「共通充電器」を発表した。スマートフォンなどデータ交換が可能な端末につ […]

EU域内で販売される携帯電話機の充電器を共通化する取り組みに関連して、欧州委員会は8日、主要電子機器メーカーの業界団体「デジタルヨーロッパ」が開発した「共通充電器」を発表した。スマートフォンなどデータ交換が可能な端末について、ほとんどのメーカーの機種に使える充電器が今年前半に市場投入される。インターネット接続機能を持たない旧型の機種は対象外だが、統一規格には現在、世界の主要メーカー14社参加しており、欧州規格が事実上の国際標準になる可能性もある。

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欧州では推定5億台の携帯電話が使用されているが、メーカーごとに約30種類の異なる充電器が使われており、端末を買い換えるたびにそれまで使っていた充電器が不要になっている。こうした現状を改善するため、欧州委が業界側に充電器の規格統一に取り組むよう働きかけた結果、主要メーカー9社が2009年6月、統一規格に基づく充電器を共同開発することで合意。これを受けて欧州委が2つの標準化団体CEN/CENELECとETSIに規格の策定を委託し、両団体が昨年12月に規格を発表していた。

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新規格では、充電ケーブルと端末側の差し込み口がマイクロUSB端子に統一され、1つの充電器で異なるメーカーや機種の端末を充電できるようになる。欧州委はユーザーにとって利便性が増すと同時に、域内だけで年間5万トンを超える電子廃棄物の削減につながると説明している。統一規格にはノキア、サムスン電子、アップル、リサーチ・イン・モーション(RIM)、ソニー・エリクソン、NEC、モトローラ、華為技術(ファーウェイ)など14社が参加している。

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