2011/2/14

欧州ビジネスウオッチ

ロンドン・トロント証取が統合、独・NY証取も合併協議

この記事の要約

ロンドン証券取引所(LSE)は9日、トロント証券取引所を運営するカナダのTMXグループと合併すると発表した。さらに同日には、フランクフルト証券取引所を傘下に持つドイツ取引所とニューヨーク証券取引所などを運営するNYSEユ […]

ロンドン証券取引所(LSE)は9日、トロント証券取引所を運営するカナダのTMXグループと合併すると発表した。さらに同日には、フランクフルト証券取引所を傘下に持つドイツ取引所とニューヨーク証券取引所などを運営するNYSEユーロネクストが合併に向けた協議を行っていることを発表。世界の主要取引所の競争が激化する中、合併により基盤強化、効率化を図る再編の動きが急加速してきた。

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LSEとTMXは株式交換により経営統合する。交換比率はTMX1株につきLSE2.9963株。合併後の出資比率はLSE側が55%、TMX側が45%となる。誕生する新会社の最高経営責任者(CEO)には、LSEのザビエル・ロレットCEOが就任する。今秋の合併手続き完了を目指す。

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一方、ドイツ取引所とNYSEユーロネクストによると、両社は合併に向けた本格的な協議を進めている。合併構想では、2社は登記上の本社をオランダに設置し、本社機能をフランクフルトとニューヨークに置く。出資比率はドイツ取引所が59~60%、NYSEが40~41%となる方向。新会社の会長にはドイツ取引所のレト・フランチオーニ会長、CEOにはNYSEのダンカン・ニーダーアウアーCEOが就任する。

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ドイツ取引所とNYSEの合併で誕生する新会社は、時価総額259億ドルとなり、香港取引所(244億ドル)を抜いて1位となる。上場企業全体の時価総額は17兆7,530億ドルで、LSEとTMXの合計(5兆7,830億ドル)の3倍に上る。

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