欧州議会の市民的自由委員会はこのほど、児童に対する性的虐待の画像をインターネットなどから排除することを求める指令案を賛成多数で採択した。今後の協議を経て年内には本会議で承認する見通しだ。
\同委員会は、ウェブページがEU域外でホストされているなどで排除が不可能な場合には、加盟各国の当局がウェブへのアクセスを阻止できるとした。ただし、アクセス阻止について透明性のある手続きと適切な予防措置を盛り込むことを求めている。予防措置には阻止の理由を利用者に通知するとともに、コンテンツのプロバイダーと利用者に抗告する権利を伝えることなどが含まれる。
\欧州委員会がまとめた原案では、域内で児童虐待のウェブサイトのアクセス阻止を義務付けていたが、これは基本的権利を侵害する可能性もあった。域内ではすでに英国、デンマーク、イタリア、フィンランド、スウェーデンでアクセス阻止を行っている。
\この指令により児童を性的対象として仕立てることは犯罪行為となる。このほか児童の被害者への法的支援を強化することや児童を相手にする仕事に就く成人の審査といった保護措置なども盛り込まれている。
\