2011/4/18

総合 –EUウオッチャー

3月のユーロ圏インフレ率は2.7%、追加利上げ濃厚に

この記事の要約

EU統計局ユーロスタットが15日発表したユーロ圏の3月の消費者物価統計によると、ユーロ圏の消費者物価指数上昇率(インフレ率)は前年同期比2.7%となり、前月の2.4%から0.3ポイント上昇した。速報値の2.6%から0.1 […]

EU統計局ユーロスタットが15日発表したユーロ圏の3月の消費者物価統計によると、ユーロ圏の消費者物価指数上昇率(インフレ率)は前年同期比2.7%となり、前月の2.4%から0.3ポイント上昇した。速報値の2.6%から0.1ポイントの上方修正で、約2年半ぶりの高水準に達した。これにより欧州中央銀行(ECB)の追加利上げが濃厚となってきた。(表参照)

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物価上昇の主因は原油、食料価格の高騰。しかし、エネルギー・食品、アルコール・たばこを除いた基礎インフレ率も1.3%と、前月の1%から跳ね上がっており、原油・食料高が賃上げや末端価格の上昇を引き起こす「二次波及」の懸念が強まっている。インフレ率の上限目標値を2%とするECBは、今月初めに2008年7月以来の利上げに踏み切ったばかりだが、市場ではECBが7月にも再利上げに踏み切るとの見方が強まっている。

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EU27カ国ベースのインフレ率は3.1%で、前月の2.9%から0.2ポイント上昇。最低はアイルランドの1.2%、最高はルーマニアの8%となっている。

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