2011/4/18

総合 –EUウオッチャー

今年のユーロ圏成長率は1.6%、IMFが0.1ポイント上方修正

この記事の要約

国際通貨基金(IMF)は11日発表した最新の「世界経済見通し」で、ユーロ圏の2011年の予想成長率を1.6%とし、前回予測(1月)の1.5%から0.1ポイント上方修正した。ギリシャ、ポルトガルなどで信用不安がくすぶってお […]

国際通貨基金(IMF)は11日発表した最新の「世界経済見通し」で、ユーロ圏の2011年の予想成長率を1.6%とし、前回予測(1月)の1.5%から0.1ポイント上方修正した。ギリシャ、ポルトガルなどで信用不安がくすぶっており、経済情勢に「むらがある」としながらも、「欧州では緩やかに景気回復が進んでいる」として、前年の1.5%とほぼ同水準の成長を見込んでいる。

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IMFは2012年の予想成長率を1.8%とし、前回から0.1ポイント上方修正した。主要国の今年の予想成長率は、ドイツが2.5%となり、前回から0.3%引き上げられた。フランスは前回と同じ1.6%。イタリアは1.1%、スペインは0.8%で、それぞれ0.1ポイント、0.2ポイントの幅で上方修正された。

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ただ、IMFはユーロ圏の信用不安、金融システムの脆弱性が「金融の安定と成長の大きな脅威になっている」と指摘。主要国でも銀行が抱えるリスクに関する情報公開が透明性を欠いているとした上で、銀行の大胆なストレステストと再建を進めることで信用を確保する必要があると注文をつけた。

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