2011/4/18

産業・貿易

コロンビア・ペルーとFTA締結で合意

この記事の要約

EUは13日、コロンビア、ペルーと自由貿易協定(FTA)の締結で基本的に合意した。これにより関税撤廃だけでも5億ユーロの効果があるという。協定はEU加盟各国と欧州議会の承認が必要となる。\ 協定が発効すれば全ての工業製品 […]

EUは13日、コロンビア、ペルーと自由貿易協定(FTA)の締結で基本的に合意した。これにより関税撤廃だけでも5億ユーロの効果があるという。協定はEU加盟各国と欧州議会の承認が必要となる。

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協定が発効すれば全ての工業製品と水産品の関税が撤廃されるほか、農業製品の関税が引き下げられ、公共調達やサービス、投資の市場開放も進む。市場参入や競争政策、知的財産権など非関税障壁に関する枠組みでも合意し、これにより特にコロンビアとペルーの両国ではEUの200点以上の地理的表示が保護される。さらに人権保護のほか労働者の権利や環境保護に関する国際協定の順守を確認し、競争力や技術革新の強化、生産の現代化、通商の促進措置、技術移転などでの協力も盛り込んでいる。

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欧州委員会は、EUにとって関税撤廃による効果は自動車・自動車部品で3,300万ユーロ以上、化学品で1,600万ユーロ、繊維製品で6,000万ユーロ以上と試算。EUは両国に対して工業製品や水産品の市場を開放するほか農業製品でも関税を大幅に引き下げ、長期的にはコロンビアのGDPを1.3%、ペルーのGDPを0.7%それぞれ引き上げる効果があるという。

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貿易協定の協議は2009年1月に両国にエクアドルを加えた3カ国で開始したものの、同年7月にエクアドルは協議を中止していた。

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2010年にEUとコロンビア、ペルー両国との貿易総額は160億ユーロに上り、EUからコロンビアとペルーへの輸出は、それぞれ47億ユーロと51億ユーロだった。

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