2011/5/9

総合 –EUウオッチャー

ルーマニア政府、ユーロ導入目標は2015年

この記事の要約

ルーマニア政府はこのほどまとめた欧州単一通貨ユーロ導入に向けた工程表で、2015年のユーロ参加を目指すことを明記した。ギリシャなどの財政危機でユーロの信用は失墜しているが、ボック首相は記者団に「この目標を放棄する理由はな […]

ルーマニア政府はこのほどまとめた欧州単一通貨ユーロ導入に向けた工程表で、2015年のユーロ参加を目指すことを明記した。ギリシャなどの財政危機でユーロの信用は失墜しているが、ボック首相は記者団に「この目標を放棄する理由はない」と述べ、早期のユーロ導入に向けて必要な改革に取り組む決意を表明した。

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ユーロ導入には欧州為替相場メカニズム(ERM2)に最低2年間加わり、自国通貨の対ユーロ標準値の変動率を上下15%以内に抑えることが求められるほか、財政赤字、債務残高、インフレ率、長期金利の4項目で基準を満たす必要がある。

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ルーマニアは2010年の財政赤字が国内総生産(GDP)比6.5%と、上限の3%を大きく超過しており、財政再建がユーロ導入の最重要課題となる。また、インフレ率が過去1年以上にわたってEU加盟国の中で最も低い3カ国の平均値と比べて1.5%以内にあるという基準に関しても、同国の3月のインフレ率はユーロ圏平均の2.7%を上回る8%に達しており、達成まで時間がかかりそうだ。

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