2011/6/6

総合 –EUウオッチャー

5月のユーロ圏インフレ率、2.7%に低下

この記事の要約

EU統計局ユーロスタットが5月31日発表したユーロ圏の同月の消費者物価指数上昇率(インフレ率、速報値)は前年同月比2.7%となり、前月の2.8%から0.1ポイント低下した。市場の予想に反し、インフレ率の上昇に歯止めがかか […]

EU統計局ユーロスタットが5月31日発表したユーロ圏の同月の消費者物価指数上昇率(インフレ率、速報値)は前年同月比2.7%となり、前月の2.8%から0.1ポイント低下した。市場の予想に反し、インフレ率の上昇に歯止めがかかった格好だ。ただ、インフレ圧力の緩和は一時的なもので、金融引き締めに傾いている欧州中央銀行(ECB)に待ったをかけるには不十分との見方が多い。

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ユーロスタットは消費者物価統計の詳細を6月16日に公表する予定。今回の低下の理由は示していないが、原油価格高騰に歯止めがかかっていることが主因とみられる。しかし、依然としてECBが上限目標値とする2%を大きく上回っており、市場では4月に続く利上げを避けることはできないとの見方が大勢だ。トリシェ総裁が9日の定例政策理事会後の記者会見で、7月の利上げを予告するかどうかに注目が集まっている。

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