EU統計局ユーロスタットが16日発表した5月の消費者物価統計によると、ユーロ圏の消費者物価指数上昇率(インフレ率)は速報値と同じ前年同期比2.7%となり、前月の2.8%から0.1ポイント低下した。ただ、依然として欧州中央銀行(ECB)が上限目標値とする2%を大きく上回っており、7月の追加利上げが確実な情勢となっている。(表参照)
\物価上昇の主因となっているエネルギーの上昇率は11.1%。なお高い水準にあるが、前月の12.5%を下回った。エネルギー、食品、アルコール・たばこを除いた基礎インフレ率も1.5%と、前月から0.1ポイント低下した。
\EU27カ国ベースのインフレ率は3.2%で、前月から0.1ポイント低下した。
\ECBは物価上昇を受けて4月に0.25%の利上げを実施。トリシェ総裁は今月初め、インフレ進行への強い警戒感を示し、7月の追加利上げを示唆していた。
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