2011/8/8

環境・通信・その他

車載用短距離レーダーの周波数帯、79GHz帯への移行期限を5年延期

この記事の要約

欧州委員会はこのほど、車載用短距離レーダー(SRR)を用いた衝突防止システムの導入を促進するため、SRRの暫定的な周波数帯として認可している24GHz帯域の使用期限を5年延長して2018年までとする方針を発表した。\ 周 […]

欧州委員会はこのほど、車載用短距離レーダー(SRR)を用いた衝突防止システムの導入を促進するため、SRRの暫定的な周波数帯として認可している24GHz帯域の使用期限を5年延長して2018年までとする方針を発表した。

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周波数管理に関する2004年のEU規約によると、SRRの使用帯域は13年半ばまでに24GHz帯から他の通信機器との干渉が少ない79GHz帯に移行することになっているが、現状では79GHz帯に対応したSRRセンサーの実用化が当初の予定より遅れる公算が大きい。このため現行周波数帯の使用期限を延長して、その間に関連企業による技術開発を促し、より干渉が少ない帯域へのスムーズな移行を図る。

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車載用SRRは走行中に周囲を常時モニターして障害物を検知する機能を持ち、他の自動車や通行人などとの衝突を防止するための警報システムなどに利用されている。欧州では現在のところ、SRR搭載車の割合は全体の0.05%程度にとどまっているが、将来的には走行中に人が飛び出してきた場合に自動的にブレーキをかけたり、センサーが衝突を察知して自動的にシートベルトを引き込むといった技術が実用化される見通しで、交通事故による死傷者の削減につながると期待されている。

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