2011/9/12

総合 –EUウオッチャー

ECBシュタルク理事が辞任、国債買い入れに抗議か

この記事の要約

欧州中央銀行(ECB)は9日、シュタルク専務理事(ドイツ出身)が任期途中で辞任すると発表した。「個人的な事情」を理由としているが、ECBによるユーロ圏国債購入に抗議した辞任との見方が広がっている。\ シュタルク専務理事は […]

欧州中央銀行(ECB)は9日、シュタルク専務理事(ドイツ出身)が任期途中で辞任すると発表した。「個人的な事情」を理由としているが、ECBによるユーロ圏国債購入に抗議した辞任との見方が広がっている。

\

シュタルク専務理事は、ECB理事会の中で、インフレ抑制を重視する“タカ派”として知られる人物。ECBが信用不安対策として昨年5月に開始した異例の国債買い取りに批判的で、8月に買い取りを再開した際も強く反発したとされる。ECBでは、次期総裁の最有力候補とされていた同じくドイツ出身のウェーバー理事(独連邦銀行総裁)も国債買い取りに抗議して2月に辞任した経緯があり、同政策をめぐって理事会内に大きな意見対立があることが改めて浮き彫りとなった。

\

シュタルク氏は独連銀副総裁などを経て、2006年6月にECB専務理事に就任。任期は14年5月までとなっていた。同氏は後任が決まるまで現職にとどまる。後任候補としては、アスムセン独財務次官の名前が挙がっている。

\