2011/9/12

欧州ビジネスウオッチ

サーブが倒産の危機、会社更生手続きの申請却下

この記事の要約

スウェーデン自動車大手サーブの親会社であるスウェディッシュ・オートモビル(オランダ)は7日、サーブの会社更生手続きを地元ベーナシュボリの地方裁判所に申請したが、同裁判所は申請を却下した。同社は決定を不服として控訴する予定 […]

スウェーデン自動車大手サーブの親会社であるスウェディッシュ・オートモビル(オランダ)は7日、サーブの会社更生手続きを地元ベーナシュボリの地方裁判所に申請したが、同裁判所は申請を却下した。同社は決定を不服として控訴する予定だが、申請が受理されるかどうか不透明で、サーブは倒産の危機に直面している。

\

サーブは米ゼネラル・モーターズ(GM)の傘下にあった2009年2月、販売不振で業績が急速に悪化し、会社更生手続きを申請。2010年にオランダの高級車メーカー、スパイカー・カーズ(現スウェディッシュ・オートモビル)に売却され、倒産を逃れた。しかし、その後も経営不振が続き、サプライヤーへの支払いが滞って部品供給を止められ、4月から操業停止状態にある。従業員への給与支払いもストップしている。

\

サーブは中国の自動車販売大手の厖大汽貿集団、自動車メーカーの青年汽車集団から2億4,500万ユーロの出資を受けることで合意済みで、中国当局の承認を待っている段階にある。スウェディッシュ・オートモビルは会社更生手続きの適用により、債権者から保護されながら中国企業からの出資を待ち、再建手続きを進める方針だった。

\

しかし、ベーナシュボリの地方裁判所は、中国企業による出資が承認されるかどうか不明で、再建の見通しが立っていないとして、申請を却下した。スウェディッシュ・オートモビルは12日にも控訴する見通しだ。

\