2011/9/26

総合 –EUウオッチャー

ギリシャが追加緊縮策決定、EU・IMFの第6弾融資確保で

この記事の要約

深刻な財政危機に陥っているギリシャ政府は21日の閣議で、財政再建に向けた追加の緊縮策を決定した。増税や年金支給額の削減などを柱とする内容。これにより財政赤字の削減を進め、EUと国際通貨基金(IMF)から第6弾融資の実施を […]

深刻な財政危機に陥っているギリシャ政府は21日の閣議で、財政再建に向けた追加の緊縮策を決定した。増税や年金支給額の削減などを柱とする内容。これにより財政赤字の削減を進め、EUと国際通貨基金(IMF)から第6弾融資の実施を取り付けたい考えだ。

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追加緊縮策には、年金支給額の削減、増税、公務員の人件費削減が盛り込まれた。年金は月1,200ユーロ以上の受給者について20%削減。55歳以下の受給者は、月1,000ユーロを超える分が40%削減される。増税では、所得税の課税対象となる年収の上限を8,000ユーロから5,000ユーロに引き下げる。公務員は給与減額の対象者が2万人から3万人に拡大する。

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ギリシャは昨年5月、EUとIMFから3年間で総額1,100億ユーロの緊急協調融資を取り付け、これまでに5回にわたって融資が実行された。10月中旬に巨額の国債償還を控えるギリシャは、それまでに80億ユーロに上る次回融資を受けなければデフォルト(債務不履行)に陥る。しかし、同融資の前提となる財政再建が停滞していることから、EUとIMFとの交渉が難航。このため政府は追加の財政赤字削減策を迫られていた。

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EUとIMFは今週中にギリシャ政府と再協議し、第6弾融資実行の可否を判断する。

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